高齢出産で産まれた子供の身長は低い傾向にあるのでしょうか。
現在は高齢出産のリスクがあちこちで謳われているので、少し肩身の狭い思いをしているという方も少なくないのでは?
また年齢を重ねてから授かった子供の健康について心配になってしまう方もいるでしょう。
では実際に高齢出産の子供の成長はどうなのでしょうか。専門家の研究をもとにまとめました。
目次
高齢出産のリスクは?
高齢出産はリスクだらけというイメージを持つ人は多いですよね。
実際に妊娠中はダウン症や早産の危険が高まると言われています。
産後も小児がんや自閉症、成人してからも糖尿病や高血圧、アルツハイマー病などの発症率がアップするという論文もあるほどです。
健康な子供を産むのなら若い方がいいとされており、体の成長や発育が高いのも当然若い母親からの子供だと考えられるのが一般的でしょう。
ところがそうとは言えないことが最近の研究で明らかになりました。
子供の身長が最も高いのは30代以降の出産で生まれた子だった
スウェーデンの人口調査をもとに、高齢出産による子供の成長への影響を調べた英国政治経済大学と人口統計学部門の論文があります。
以下は実際の研究をまとめたデータで、母親の出産年齢と、子供を出産した時期の平均身長になります。
15~19 | 20~24 | 25~29 | 30~34 | 35~39 | 40~44 | 45以上 | |
1965~1969 | 178.4 | 179.0 | 179.6 | 179.8 | 179.4 | 178.9 | 179.6 |
1970~1974 | 178.6 | 179.2 | 179.9 | 180.1 | 180.2 | 179.6 | 179.7 |
1975~1977 | 178.4 | 179.0 | 179.7 | 180.1 | 180.1 | 180.0 | 178.5 |
研究データによると、たしかに45歳以上の出産では子供の身長が平均して低い傾向にあります。
しかし15歳から39歳までの出産は母親の年齢が増えるに応じて子供の身長も高くなる傾向にありました。
もっとも大きいのは35歳から39歳で、いずれも高齢出産にもかかわらず子供の成長を感じられる結果になりました。
逆にもっとも低かったのは15歳から19歳ともっとも若い世代でした。
1965年から1969年の間に限り、30歳から34歳がもっとも大きいです。
いずれにしても30代以上の出産でも成長が遅れるのではなく、むしろよく成長するということがわかりました。
高齢出産の子でもまったく問題ないという結果に
実は高齢出産の子供は、身長以外の面でも優れています。
学力テストの成績は、15歳から30代までは母親の年齢が増すごとに点数も増え、35歳から39歳の子供がもっとも高い成績でした。
45歳以上の子供も極端な点数低下ではなく、平均してどれもそれほど変わりがない結果となっています。
体力面では25歳から29歳がもっとも高い数値を示していたが、40歳までの母親の子供でもそれほど変化がないことがわかりました。
体力面は20代が優れているが、身長や学力は30歳以降の母親から生まれた子供のほうが優れており、成長が遅れているとはいいがたいでしょう。
出産時の年齢だけでなく環境変化も子供の身長に関係している可能性
現在ではあらゆる分野の技術が向上し、よりよい社会になってきています。
たった20年で食べ物や環境社会が大きく変わってきている点も、子供の成長に大きく関係してきていると言えます。
環境問題によってエネルギーの節約や、食生活の向上、衛生面にも優れているため、よりよい社会で暮らすことが可能です。
よって、出産が遅れた分だけ社会環境が改善されているという点からも、高齢出産の母親の子供の方が高身長・高学歴であるといっても不思議ではありません。
ただ食生活が豊かになっても身長が伸びない人もいます。
そのような人は睡眠・ストレス・運動・食事などの生活習慣を見直しましょう。
特にカルシウムは身長を高くするためにかかせませんが、現代人には不足がちと言われています。
そのような場合は手軽に摂れるサプリメントを取り入れると効果的にケアできますよ。
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まとめ
高齢出産で生まれた子供の身長が低いというのは真っ赤な嘘で、逆に高身長であることがわかりました。
医学的研究に基づいている結果のため信頼できると言えるでしょう。
母親の出産時の年齢よりも大切なのは食生活などの環境が大きく影響しています。
年齢を重ねた女性も、胸を張って妊娠・出産に臨んでくださいね。