ビタミンには様々な種類と同時に様々な役割があります。
その中の1つであるビタミンAとは人間の体、特に成長期の子どもにどの様な仕事をしてくれているのでしょうか。
目次
ビタミンAとは
ビタミンは水溶性と脂溶性の2つに分類されますが、ビタミンAは脂溶性の一種で動物性食品に含まれています。
ビタミンAには「レチノール」と「βカロテン」の2種類があります。
βカロテンについてですが、これはビタミンAになる前の物質です。
βカロテンは活性酸を除去する働きがある成分で、他にも目や皮膚、粘膜の働きをサポートします。
そしてビタミンAは、歯や骨などの成長に深く関わっているビタミンでもあります。
身長が伸びとビタミンAの関係
身長が伸びる為には骨の成長が重要となります。
骨の成長は成長軟骨(骨端線)が増える事により伸びます。
その成長軟骨の細胞はタンパク質で出来ており、そのタンパク質の働きを良くする役割を担っているのがビタミンAなのです。
成長軟骨の増進に関与し骨の長軸方向の成長に欠かせないものなので欠乏すると、長軸方向の成長阻害を起こしてしまうのです。
ビタミンAの過剰摂取と摂取不足
ビタミンAは一度摂取すると、排出されにくいという特徴があります。
その為サプリでの摂取も注意する必要があり摂取し過ぎると以下の様な過剰症を招いてしまいます。
[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=””]急性ビタミンA過剰症[/st-cmemo]
ビタミンAを過剰摂取した場合は、摂取後12時間ほどで急性の中毒症状を引き起こします。
悪心や嘔吐、頭痛や皮膚の剥離、顔面の紅潮などの症状です。
[st-cmemo fontawesome=”fa-lightbulb-o” iconcolor=”#FFA726″ bgcolor=”#FFF3E0″ color=”#000000″ iconsize=””]慢性ビタミンA過剰症[/st-cmemo]
体重の減少や吐き気、嘔吐や食欲不振、微熱や肝障害、骨粗鬆症や脱毛、全身の関節や骨の痛みなどが主な症状です。
では過剰症に対し不足するとどの様な症状が出てくるのでしょう。
ビタミンAが不足すると免疫低下や暗い所で目が見えにくくなる夜盲症などを引き起こす可能性があります。
特に目への影響は大きく、目が角質化してしまい眼球乾燥症を引き起こし、角膜が破壊されてしまうこともあるのです。
他に消化器の粘膜が角質化し栄養素の吸収が悪くなり子どもの発育に影響する事も欠乏症です。
ビタミンAの摂取量と上手な摂取法
ビタミンAの推奨摂取量と上限摂取量を把握しておく事も必要です。
男児 推奨量 上限量
6~7歳:450μg 900μg
8~9歳:500μg 1200μg
10~11歳:600μg 1500μg
12~14歳:800μg 2100μg
女児 推奨量 上限量
6~7歳:400μg 900μg
8~9歳:500μg 1200μg
10~11歳:600μg 1500μg
12~14歳:700μg 2100μg
ビタミンAを多く含む食品
[st-mybox title=”” fontawesome=”” color=”#757575″ bordercolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#f3f3f3″ borderwidth=”0″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” fontsize=”” myclass=”st-mybox-class” margin=”25px 0 25px 0″]
肉類: 鶏レバー、豚レバー (他の食品に比べケタ違いな含有量です)
魚類: 鰻の肝 鮎の内臓 (魚類の内臓に非常に多く含まれます)、穴子、ちりめんじゃこ、ししゃも、わかさぎ
野菜類:人参、ほうれん草、しそ、大根、ニラ、パセリ、かぶ
卵類: 卵、うずらの卵、ピータン
海藻類:海苔、青のり、あおさ、昆布、乾燥ワカメ
[/st-mybox]
身長を伸ばす上で様々なビタミンが関わっています。
ビタミンは沢山の種類がありこの食品だけ摂っていれば良いと限定されたものはありません。
ビタミンAは人参やホウレンソウ、レバーやウナギなどに含まれていますが、脂にとけやすい脂溶性ビタミンなので、油を使って調理すると吸収力がアップします。
ただしレバーにはレチノールがたくさん含まれているので過剰摂取になりやすいです。
ですからβカロテンからビタミンAを摂取する事をオススメします。
また、普段の食事で栄養が足りないと思う人はサプリで補うのもいいですよ。
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まとめ
子どもの成長にビタミンAは欠かせない成分です。
脂溶性のビタミンの種類は水溶性に比べ少ないですが比較的摂取しやすい成分です。過剰摂取、欠乏のないよう食事及びサプリから摂取する時はお母さんの管理の元に十分気を付けて下さいね。